干潟では・・・
サンドチューブ工法とは、塩ビコーティングした不繊布製のチューブ内へ砂を充填してフェンスを作り、その内側にアサリの生息に適した地盤高まで盛砂を行って干潟を造成する工法です。従来工法に比べて大幅な工期の短縮とコストの削減を図りながら良好な漁場を造成できます。稚貝の採苗や中間育成場などとして、幅広い活用も可能です。
浅海域では・・・
マナマコやウニなどの管足で移動する生物が、空気層を超えて移動できないことを利用した移動制御施設(空気ポケットフェンス)を考案し、様々な実用化試験を行っています。
空気ポケットフェンスを取り付け、ポーラスメディアを敷き詰めた舛型のマナマコ育成用施設を開発しました。 漁港内の静穏域に設置し、東海大学と共同で中間育成試験を行った結果、高い生残率と、無給餌でも天然海域と同程度成長することが判りました。今後、短期畜養や給餌養殖も視野に、浜の皆様からのアイディアを頂きながら、さらに研究を継続して参ります。
大規模な空気ポケットフェンスを開発しました。磯焼け海域に設置し、フェンス内のウニを除去して海藻を繁茂させた後、ウニを再投入して実入りの改善を図る試験を行い、その効果を実証できました。
トリビットとは、三本の鋼製脚を持つ構造物の上部に、海藻の生育に適した様々な基質を取り付けられる藻場造成施設です。囲い礁のように石材を積み上げる工法に比べ、海底形状を損なわず、砂浜域でも設置できる利点があるほか、消波効果や稚魚の保護育成場として多方面な機能を発揮します。
大水深では・・・
潜水作業が困難な水深40m以深に設置された、ホタテガイ中間育成施設のアンカーブロック(約14〜20t)を移設・撤去できる、水中カメラの付いた特殊なバケットを開発しました。 この技術は、北海道の企業として初めて、第11回国土技術開発賞地域貢献技術賞を受賞しています。地まきホタテガイ漁場などに点在する操業支障物の移設・撤去に役立つ技術として、非常に期待されています。